2019年12月04日

「オスプレイの安全性を問う」 議会質問と答弁+α


「議会質問、残り18秒でしたよ。」
そうだったんだー。一問一答、
最優先に聞きたいものに厳選。

3つのテーマを質問したが、
ここでは「オスプレイの安全性を問う」の
質問全文を掲載します。
+αは、田中の心のコメント
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「オスプレイの安全性を問う」
低空飛行訓練については、
➀航空法に基づき 
A国土交通大臣から許可を得たうえで、
B木更津飛行場運用規則により定める「房総低空飛行訓練場」内で実施する
このように、防衛省は、千葉県からの質問に対して、答えています。

さて、資料3-Aは、オスプレイのオートローテーションの手順です。
3-A.png


木更津市からの質問に対して防衛省の回答にも掲載していた図です。
シュミレーターによるオートローテーション訓練を視察し、その機能をもっていることを確認したと説明しています。

普天間基地に、米海兵隊オスプレイを配備する際の防衛省の資料では、
そのシュミレーション訓練結果が書かれていたので、資料3-Bにまとめました。
3-B.png


高度約610m、時速約220km 
オスプレイは、2つのエンジンの出力を停止し、
降下率は毎秒25mで降下を始めます。
着地点に向けて毎秒20mで降下。
高度305m
高度152mと
減速して降下。
着地の時には、
時速130kmで2.3回バウンドして着地。

このようにオスプレイの場合、他の回転翼機と比較すれば、降下するスピードが速く、機体損傷の可能性は排除されないものの、オートローテーション機能は有していると説明しています。

さて、最低安全高度は、航空法第81条 航空法施行規則第174条 に定めていることも、千葉県への回答に図でわかりやすく示されていました。
資料3-Dをご覧ください。
3-D.png


防衛省が千葉県へ回答した説明図です。3つの飛び方から選ぶように思えます。
しかし、肝心な部分が抜けています。
資料3-Eをご覧ください。
3-D.png


航空法施行規則第174条によると、最低安全高度は、3択ではなく、実は4択です。

そこで、今回は、1点のみ、お聞きします。
オスプレイについて、飛行中動力装置のみが停止した場合に
地上又は水上の人又は物件に
危険を及ぼすことなく着陸できる高度とは何メートルですか?

木更津市の答弁
 防衛省によると、
詳細な性能については、装備品の能力が推察されるおそれがあり、また、米国との関係もあることから、お答えすることは差し控えるとのことですが、
「その上で、オスプレイのエンジンは双発であり、双方のプロペラはシャフトでつながっているため、片側のエンジンが停止した場合も、残りのエンジンでもう一方のプロペラも回転させて飛行継続が可能となるように設計されている。」
とのことである。
また、「更に、オスプレイは両エンジン出力喪失時においても機体を最低限コントロールして安全に対処する機能であるオートローテーション及び滑空により緊急時にあっても周辺地域の皆様に被害や影響を与えないよう降下することを最優先にしている。」
とのことである。


質問通告をすると、防衛省しかわからないことは、木更津市が事前に防衛省に聞き取りし、その回答を紹介してくれます。
いつものとおり、聞いても防衛省からストレートな答えはでてこない
くじけず、質問を続けるぞ


最低安全高度、つまり、
住民や建物に危害を与えないよう、
ふたつともエンジンが停まったという
いざというとき着陸できるよう、
安全に飛ぶ高さで一番低くてどのくらいかと
きいたところ、防衛省の回答は、
装備品の能力が推察されるおそれがあり、
また、米国との関係もあることから、
教えられないというものでした。

航空法第81条ただしがきによると、
最低安全高度以下の飛行の許可をだすのは、国土交通省です。
ですから、最低安全高度が何mか知らなければ、許可をだせません。
そこで、福島瑞穂参議院議員を通じて、オスプレイの最低安全高度が何mか。
国土交通省に質問しました。
「防衛省から申請がされておらず、国土交通省からお答えする立場にありません。」と回答。

また、「この許可を出す際の基準とは何か」という質問には、
・石油コンビナート地帯、原子力関係施設、有形重要文化財指定建造物等の上空において当該飛行を行わないこと
・緊急の際に不時着陸を行わざるを得ない場合に地上又は水上の人又は物件に危険を与えることなく不時着陸できるものであること
等を確認することになる。」
という回答でした。

防衛省は、自衛隊をアメリカに送り、訓練までさせているのに、国土交通省にまだ申請もしていなかったのです。

防衛省は、丁寧に説明をするといっています。
木更津市は、市民の安全・安心を確保できるか判断するために、調査は十分すべきです。

以上のことから、次の3点を木更津市から防衛省に質問していただけますか。
1.防衛省が最低安全高度以下の飛行の許可申請をするのは、いつ頃なのか、

2.オスプレイの2つのエンジン出力を失った時に、
機体を最低限コントロールして安全に対処する機能であるオートローテーション
及び滑空により、緊急時でも住民に被害や影響を与えないよう降下することを
最優先するとのことです。滑空で降りるとは、滑走路がないと降りられないことか。

3.オスプレイの2つのエンジン出力を失った時に、木更津市の上空を飛ぶ場合です。
木更津飛行場周辺の飛行なら滑走路のある木更津飛行場をめざすだろうが、木更津の基地周辺ではない場合、近くに滑走路がないので、木更津の上空を高度何mで飛べば、安全なのか。

木更津市の答弁
質問の3点は、防衛省に確認する。

「周辺地域の皆様に被害や影響を与えないよう
降下することを最優先にしています」と言っても、
両エンジンが停止した時、
滑走路以外には降りられないのでは、
「優先的に考えたが市街地に墜落するしかなかった」
という結果になります。
航空法の安全高度規定に当てはまらないオスプレイが、
木更津基地に配備されて飛び回るのは、
絶対に許すことができませんので、
よろしくおねがいいたします。

資料3-Cをご覧ください。
3-C.png


オスプレイのオートローテーションについての記述です。
2009年6月アメリカの下院公聴会において、
米国防分析研究所(IDA)で
オスプレイの主任分析官を務めていた
レックス・リボロ氏は、
安全にオートローテーションできないと証言。

「V22オスプレイ・ガイドブック2011〜12年版」で
オスプレイ製造元のベル・ボーイング社は、
「オスプレイはオートローテーションに頼らない」
「(両方のエンジンが停止した場合には)
固定翼モードで滑空できる」と明記。

2012年9月19日日米合同委員会 議事録では、
パイロットは飛行場内に安全に帰還するための
あらゆる措置をとると書かれていました。

そして、先月、米国防総省の監察総監室は、
米軍のMV22オスプレイのエンジンの
空気ろ過装置に関する報告書を公表。
「オスプレイには依然としてリスクが残る」と
米軍に改善を勧告しました。

これら、アメリカでのオートローテーションなど安全性に関する報告については市の見解はどうでしょうか。

木更津市の答弁
これらの内容についても、まずは防衛省に確認する。

11/27に、千葉県に直接ヒアリングしてきました。
千葉県としては、一回で質疑を終えたとは、
考えていない。
まずは、木更津市の意向を、それを受けて、
県内の市町村にもきき、
千葉県としての方向性をまとめる。
千葉県は、佐賀県のように、
地元が反対の立場でいるのに、
推し進めることはしないと強調していました。

というわけで、今回、安全に飛ぶ高さは、
一番低くてどのくらいかという
極めてシンプルなことでさえ、
防衛省は、お答えすることは差し控えるというのでは、
現時点では木更津市として、安全かどうか、
市民に説明できる科学的根拠はなく、
暫定配備の判断はまだできないと考えます。


市民に説明できる科学的根拠、これが重要だと思う。
福島みずほさんから国土交通省に質問してわかったことがいくつかあります。
今回、議会質問には、取り上げなかったけれど、
航空法では、耐空証明と型式証明がある。
自衛隊は、自衛隊法で航空法の適用除外になってる部分がある。

製造された航空機が自衛隊に納入される前は、自衛隊機とはみなされないため、許可が必要なのでは?
その際の許可の判断基準を、具体的にお示しください。

と質問したら、
国土交通省の回答は
防衛省に納入される前の国産航空機について、航空法第11 条ただし書きの試験飛
行等の許可申請がなされた場合にあっては、当該機の使用目的に鑑み、防衛省が発行
する「航空機の安全に関する証明書」の他、飛行方法や飛行地域等を確認して許可を
行っております。

って。
安全かどうかを国土交通省が許可するのに、防衛省が発行する証明書などを確認するということか。
まるで、車の改造車の車検をとおすのに、これは、安全ですという証明書が必要だとする。その証明書を改造した者が作成するみたいなこと。
まったく、オスプレイの駐機場をどこにするか、きまってもない時に、17機購入したし。

まだまだ、オスプレイからめが離せない。

posted by のんのん at 22:13| オスプレイ