2019年12月24日

どうして、副大臣はドタキャンした


「さっ、住んでいる家、土地は、明け渡しなさい。ここはダムになるので
水没予定地です。」
「明け渡しの期限が切れました。強制収用です」
と言われて、あなただったら、家を地域を捨ててでていけますか。
私はできません。国、県は、用地の強制収用が可能になった今、予定地で立ち退きを拒む
13世帯を公権力で排除しようとしている。

ダム建設事業、1972年に長崎県が正式に予備調査を開始、
1975年に国が事業採択。
2013年にを今まで建設反対をし続けてきた人たちだが、
11/18に土地明け渡し期限が過ぎた。
県の行政代執行による強制収用の手続きが可能になった。
11/29には、裁判で、福岡高裁は国の事業認定取り消しを求めた住民らの訴えを棄却した。

今日は、国交省へ「石木ダム事業認定見直しのお願い」の要請書を提出に加わった。
石木ダム・強制収用を許さない県民ネットワークと
石木ダム強制収用を許さない議員連盟(12.23現在104人)
2週間前、打ち合わせをしての今日。長崎県からは3人の議員と事務局の計4人がやってきた。
国土交通省副大臣に要請書を届けることに決まっていた。
なのに、昨日の夕方、急に用があるからと今日は直接の所管課ではない課長が受け取った。
長崎県からきた4人は、前日の副大臣のドタキャンに、
深夜まで対策会議を開き、今日は朝から、国土交通省に内容確認のため、動き回ったという。
住まいを強制的に取られようとしているのだから、真剣勝負の直訴だ。
それをドタキャンされたのだから、だれに要請したからいいのか、確認したのは妥当だと思う。
代理で受け取ることになった所管課は、
聞いてなかったという全く、たらいまわしにされるところだったようだ。
でも、要請書を実際に受け取る場面に、立ち会わせてもらったが、
実際に、立ち退くよう、供託書が届いた議員が思いをどんと伝えていた。
届け。副大臣に、そして大臣に。
国が事業認定を取り消す判断につながってと切に思う。

今日は、長崎県でも同様の要請行動をしていた。
明日は、長崎県と佐世保市にも行うという。

佐世保市の水不足解消のためのダム建設というには、
45年間であまりにも、状況が変わってしまった。
なのに、国や県は計画をすすめようとしている。
それを具体的に、分析して説明してくれたのは、
嶋津睴之さん水源開発問題全国連絡会共同代表
すこし、紹介。
石木ダム予定地は、川の下流にあり、水を貯めたとしても、8.8%だけ
DSC_1655.JPG


佐世保市の水不足を解消するためというが、2016年と2007年の佐世保市の給水量をみてみると、
2016年のほうが少ない。
DSC_1658.JPG


断水期間中の給水量は、2016年の3%-10%少ないだけ。もしも、水不足になっても、減圧給水で乗り越えられると考えられる。
DSC_1662.JPG

(追記 暮らしに必要な水の供給のための利水ダムを建設したら、その維持管理は、
その水道料金に跳ね返ってくる。佐世保市民は
どんなに水道料金が高くなるのかも、考えたほうがいいと話してました)

また、アーサービナードさんは、この地域は、ダム建設があるからと田んぼの基盤整備もされず、護岸工事にもお金をつぎ込まなかったので、逆に、絶滅危惧種になりそうな生き物も生息している数が多いという。
これは、結果的に自然の財産だ。


関連ニュース
石木ダム強制収用、苦悩する前町長 今秋、反対派団体に参加
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/570772/

長崎 この1年(2) 石木ダム全用地収用 変えぬ生活 「私らの闘い」
https://this.kiji.is/581687043796501601?c=39546741839462401

どうして、田中がこの活動にもと思う方がいるかもしれない。
2011年議員になったばかりのとき、原発事故の1か月後だった。
高線量で立ち入り禁止となった人たちは、住まいを奪われ、
避難した。そのとき、
確か「あなたは、今日からこの家に住めませんと言われたらどうしますか」
と自分自身に問いかけ、
原発事故関連の集会にも何度もでかけた。
なんか、似てる。
posted by のんのん at 22:29| 環境