2024年03月18日

木更津市のお財布事情 議会速報執筆中だけど

議会速報には、とても収まらない内容なので、ここに書きます。

予算審査のデータを分析していて、
歳出で一番高い金額は何かを調べたら、
定期償還元金だったことは、
15日金曜日のブログでも紹介したところだ。

このことをもう少し丁寧に説明することにする。
定期償還元金とは、過去の借金の返済だ。
利子はこれに含んでいない。

では、歳出の中で、定期償還元金の次に高額だったのは、なんだったのか。
歳出上位10件.jpg


なんだ。生活保護か。と思う人もいるのでは。
実は、2位〜5位は、すべて民生費。
生活保護や障がい者、児童手当など民生費は、
国や県からの補助金などがあり、全国一律
給付するものが多いのです。たいてい、
国は全額はださず、1/2 残りは、県が1/4、市が1/4。
だから、1位と単純に比較することはできません。

それは、1位の定額償還元金は、市独自の借金だからです。

それから、人件費も、全部合わせれば高額になりますが、
予算書では、それぞれの費目ごとに、人件費が分かれています。
人件費だけでみると、総務費の次に消防費です。

木更津市のお財布の中身は、
特定財源…補助金など、使い道が決まっているお金。
一般財源…使いみちは決まっておらず、市独自にいろいろ使えるお金。
に分かれています。

では、木更津市の令和6年度の予算をこの二つの財源に分けてみます。
特定財源と一般財源.jpg


左が特定財源 令和6年度予算の35%
 民生費と土木費の割合が大きいですね。

右が一般財源 令和6年度予算の65%
令和6年度予算(棒グラフ真ん中)の民生費は、一般財源にも特定財源にもある。
でも、公債費は、一般財源だけですね。
定額償還元金31億円は、この公債費です。

いろいろなことに使えるお金が借金の返済にというのは、ちょっと悲しいですね。
でも、家庭のお財布と違って、
行政のお財布は、わざと借金をする場合もあります。
それは、借金をすることで、今ある世代だけでなく、
後世の世代も使う公共施設などは、
借金返済がずっと続くことで、どの世代も平等に負担を負うことができるからです。

でも、この考え方も、これからは考えものです。
現世代と違って、
人口が減る後世も考えると、なんでもかんでも借金をして、
今を乗り切るのはいかがなものかと田中は考えます。
後世のひとりあたりの負担が大きくなるからです。
どこを我慢するか、見極めも市民とともに考えたり、
情報共有するゆとりがほしいものです。
posted by のんのん at 21:15| 財政