2013年10月31日

予算の情報公開 市民への説明責任をどんな形に

財政のこと、たっぷり、学べる視察でした。
とても充実していました。
また、説明する職員がこの予算編成の7年目という職員。

本日は、草津議会は補正予算の予算委員会もある中、
財政担当者の説明、
それはよかったです。

まず、市民向けの予算説明書を作っていました。
それに、H26年からH32年までの財政の見通し(財政フレーム)を作っていました。

私、いくつ質問したかなー。
ニセコ町と同じような予算説明書、人口が126000人の草津市は、
ニセコ町や京丹後市のように全戸配布はできず、
自治会で回覧したり、図書館など公共施設で閲覧できるようになっているということです。
HPにも掲載しているのだけれど、やっぱり、予算的に小規模の自治体ほど
こまわりがこききますね。でも、作るということはすごいことで、なかでも、
その予算の財源内訳がやっばりわかりやすい。
 国  ●円
 県  ●円
 市  ●円
 うち借金△円

今の市長が情報公開にとても力を入れているという。
それが、市長交代で変わってしまわないように、まちづくり条例も制定し
土台ができている。

予算委員会が通年あるというのも、びっくり。
補正予算のたびに、審議し、常任委員会は付託案件の調査が主だという。

いろいろですね。


posted by のんのん at 13:09| 財政

2013年11月06日

期待して行ったんだけど

今日は、地方債協会主催の地方行財政講演会があった。
千葉県では、H4年に開き、今年は2回目だそうだ。
期待していったんだけど、ちょっとがっかりでした。

というのも、今までで初めてでした。講演を聞いて、質問タイムがないって。
それがどうも私は消化不良で。

まず、ひとつめの講演
総務省自治財政局地方債課長 野村善史氏
「地方行財政の課題」というテーマでした。
 IMG_0193.JPG
プライマリーバランス(基礎的財政収支)とは何かを説明していました。
借りる以上に返せば、黒字になる。
右の2つのグラフは、国の歳入と歳出 と 地方(市町村)の歳入と歳出のイメージ図
これでみると、国の歳出の中で、交付税と補助金は、そっくり地方への仕送りなので
残りでみてみると、プライマリーバランスは、赤字
地方(市町村)は黒字
の説明に、そうかなーと半信半疑で聴く。
そのうち、たびたび、「臨時財政対策債は課題」という文言がでてきた。
私は、そうでしょう。だからその次の答えを知りたかった。
でも、なかったんです。最後まで課題で終わりました。だから、質問したかったんです。
プライマリーバランスのグラフで、臨時財政対策債はどの部分にあたるのか。
国は、地方交付税の足りない分は、臨時財政対策債という借金をしてもいいですよ。
のちの年度の地方交付税に借金返済分はプラスしますよと言ってて、
地方(市町村)は、臨時財政対策債は、地方交付税として考え、
いつ、国から借金返済分がもらえるかわからないのに、毎年、
地方交付税が足りないからと臨時財政対策債という借金をし続けている。
どこがプライマリーバランスは、国が赤字で、地方は黒字なんだろう。
わけがわかんない。

もうひとつの講演は、
日本銀行調査統計局参事役 野原強氏
「最近の金融経済情勢」
1景気の状況 
2景気のさきゆき、見通し
3量的質的緩和政策 
とまあ、経済界のお話でした。

景気が良くなれば、そりゃ、税収が入り、地方行財政もよくなるのかなとおもいつつも、
なんか、ピンときませんでした。
ところがです。何度も何度も、2010年と比較して物価がやっと上がってきたという。
IMG_0194.JPG
そして、2008年は原油の高騰で物価が一時的に高くなったと。



思い出しました。
2008年と2011年の物価を比較して、物価は下がったから
生活保護基準を引き下げたんでした。やっぱりね。

下記再録(2013.2.1ブログ)
私が学んだこと
・生活保護基準を引き下げたのは、2008年と2011年を比較したんですって。
IMG_6424.JPG
このグラフ、びこっと山があるところ、
ガソリンの値上がりがあり、物価が一時的に上がった2008年。
この2008年と2011年を比較して、物価はさがったとし、生活保護基準を下げたんです。
本来なら、特異的な2008年ではなく2004年と比較すべきだったと指摘。
物価が低くなったから、生活保護基準を下げるといいながら、
これから物価を上げるという矛盾。

11/7加筆
それから、矛盾を感じたこと。
地方財政の現状説明では、地方公務員の給与関係経費は、ピークのH6年から
51万人の減。16%の減。市町村合併の進展などで、市町村の数も、議員数も半減、
職員も2割減。かなりがんばってきたと評価しつつも、
今年度は地方公務員の給与費の削減を前提として、
防災、減災、地域のかっ成果等の緊急課題への対応するため、
給与削減額に見合った事業費を、歳出に特別枠として、0.9兆円計上したと
資料にあった。これも、やっぱりね。
そして、これは、一年限りだけど、今後どうしようかと検討中らしい。
総務省さん。へんでしょ。地方は十分がんばってきたと評価しつつ…。
それに、地方自治って、どうなるのって感じ。

最後にひとつ。
公共施設の更新問題。古くなって建替えの時期。
でも、全部建替えるほど、人口は多くない。むしろ減ってくる。
建替えでなく、取り壊すだけの場合もある。
でも、取り壊すだけには、起債できない(借金できない)というのが、今のルール。
今までのルールは、後世の人も利用するから今の人も後世の人も負担しあいましょと
借金をして、ローン返済を組んで、行財政を組むという形式だったからね。
これが12月からの国会で審議されるらしい。
私は初めて知りました。
どうなるのかな。


posted by のんのん at 22:53| 財政

2013年12月01日

Kさんちの家計簿

Kさんちの家族は、高齢者も子どももいる大所帯。
実は、H15年度はとても家計が大変で、家族みんなで、
削れるところは削ってしのいで、
最近、やっと大変ながらもなんとかやりくりしてきた。

まちは、交通の便がよくなって、なんか景気もいいように感じる。
保育園も新しくでき、来年には、小学校も新しく開校する。
なんだか、ウキウキ気分のようだが、
その割には、Kさんの家では、収入が多いわけではない。
しかし、
今、住んでいる家が耐震診断結果が芳しくなく、
補強すると、建替えるよりお金がかかるからと建替えることにした。
津波の心配と家族がいうと、Kさんは、よし。盛り土をしようと言った。
どうせ建替えるならとぼくのも部屋も、私の部屋も。
別のところで暮らしていた家族も呼び寄せて、
なんて、どんどん夢は膨らんで、
Kさんは、とても大きな家のプランを考えた。
でも、貯蓄はというと、そんなにないから、
「銀行から借りて、ローン返済をすることに決めて、
家を建てたいんだ。いいかい」と、家族に聞いた。

家族は、
家を建て替えたいとは、聞いていたものの、
聞くたびに、大きな家のプランになっていたことを知らされた。

子どもたちもそれぞれ、計画があった。
計画を立ててきちんと進めるんだよと言われていたから、
家計を考えながら、でもやらなくちゃいけないことなので、
手遅れにならないように、計画を立てて、すすめようと思っていた。
Kさんもそれらの計画は、もちろん知っている。でも、
Kさんは、家がなくちゃ、とにかく、こまるから建てるという。
ローン返済が始まったら、
食費を削るのかな。
教育費を削るのかな。
建物の維持管理費を削るのかな。
それとも医療費を抑えるのかな。
家族サービスが削るのかな。
わからない。

さーて、Kさんちの家計簿はどうなるのでしょう。
私がもしも、Kさんちのお財布を預かっているおかあさんだったら
一世一代の大きな買い物をするのに、ちょっと不安です。
家族に、今後、どのくらいお金が必要かしらときき、
それで、ローン返済をしながら、家族は暮らしていけるのか、ちょっと、
シュミレーションをしてみます。
それをみながら家族で話し合い、やっぱり苦しいと思うなら、
もう少し小さな家を建てることにします。
とんでもなく、無理なら、もう少し、他の方法を考えます。
Kさんちの将来は、今、とても重大な分岐点です。
***************


さて、木更津市は、大変な時期を乗り越えて今があります。
平成16年11月号 広報きさらづP.4 危機的状況にある財政事情
http://www.city.kisarazu.lg.jp/13,514,30,200.html#kouhou16

また、木更津市の財政事情H24年度には、このようにたとえています。
以前は、この内容も広報きさらづに載っていたのですが、
今は、木更津市のHPを検索するとやっと知ることができます。
下記、抜粋してみました。
******************
木更津市の平成24年度決算を家計簿に例えると・・・・
市の一般会計決算を、家計簿のイメージに置き換えてみました。
市の財政と一般家庭の家計では内容が違うので単純に比較はでき
ませんが、市の決算を より身近に感じていただけるように作成
しましたのでご覧ください。 サラリーマンAさん一家の 1 ヶ月
の家計簿(金額は、決算額を10万分の1にしたものです。)
(単位:円)
                 (予算上の項目)
1 Aさんの給料              (市税) 173,320
2 奥さんのパート収入     (使用料・手数料など) 13,880
3 親からの援助   (地方交付税、国・県支出金など)137,180
4 預金の引き出し             (繰入金)29,940
5 金融機関からの借り入れ          (市債)38,780
6 前月からの繰越金            (繰越金) 8,670
7 雑収入             (寄附金・諸収入) 11,990
                    収入合計 413,760

1 食費                  (人件費)77,820
2 医療費                 (扶助費)89,770
3 ローンの返済              (公債費)31,150
             義務的な経費1~3の合計 198,740
4 家具・日用品の購入や光熱水費      (物件費) 65,300
5 家の修理・庭の手入れ        (維持補修費) 4,800
6 自治会やサークルの会費        (補助費等)16,510
             経常的な経費4~6の合計 285,350
7 預金                   (積立金)4,010
8 親戚・知人への貸付け   (投資及び出資金・貸付金) 2,540
9 子どもへの仕送り            (繰出金) 43,350
10 家の増改築   (普通建設事業費・災害復旧事業費) 48,780
                  支出合計1~10 384,030

家計簿から市の財政状況を見ると、給料(市税)とパート収入(使用
料・手数料など)だけで、 食費(人件費)、医療費(扶助費)、ローン
の返済(公債費)など、いわゆる義務的な経費を賄うことができな
く、親からの援助金(地方交付税など)に頼り、家具・日用品の購入
や光熱水費(経常的な経費)を支払っている状況です。 このような
状況のなか、家の増改築(学校の耐震・改修など)には、貯金を崩
したり(基金繰入) 、借り入れ(市債)をして家計を維持しまし
た。 市では、経営的視点で、限られた財源の重点的・効率的配分を
行い、各種事業を実施しています。





posted by のんのん at 20:38| 財政

2013年12月04日

Kさんちの家計簿 2

2って、1はどこにあるんだ。はい、12/1ブログです。

Kさんちは、大きな家を建てたいと思っていることは、1を読んでくださいね。
今まで、どんな家を建てたいかいとKさんは、
みんなに聴いていました。
だから、みんないろいろ言い合いました。

ローン返済は大丈夫なの?
うん。ローン返済はなんとかなるかな。ちょっと大変だけど。と
Kさんは、家のローンの返済プランを見せた。

Kさんは、この家族の
こどもの教育のローンや
おにいさんの仕事の現場のメンテナンスなどのローン返済は考えてなかった。

それに、ちょっと夢は大きすぎるから、身の丈にしてちょっと縮小しようと
いう提案もKさんからなかった。
とにかく、家が地震でつぶれないうちに、早く建替えなくちゃ。
それが頭にあった。

ふー。
Kさんに聴いてみた。それぞれのローン返済を合わせて、返済プランを出して?
お財布はどうなの?

Kさんは困った様子。
そんなー。

だったら、家のローン返済だけでいいから、借金の将来負担はどんな感じ?
と聞いてみた。
すると…。

続く…

****************
12月10日13:00〜、議会では、総務委員会で補正予算について審議する予定。
庁舎建設の債務負担行為もある。
委員会は、市民が傍聴できます。
posted by のんのん at 20:24| 財政

2013年12月05日

歴史は語る  歴史から学ぶ

H11年度から決算を、家計簿にたとえてわかりやすく
木更津の財政事情を「広報きさらづ」に掲載。
これは、H14年度決算を家計簿にたとえている。
「依然として厳しい台所事情」と市民に伝えている。
b  H14年度決算 広報.png

ところが、H15年度は家計簿にたとえた掲載はない。
財政が危ないことを市民に知らせている。
c H15年度決算 広報.png
「木更津市の財政が危ないので、行財政改革をします」と市民に伝えている。

行財政改革5か年プランには、こんなことが書かれています。
「木更津市は今、深刻な財政逼迫状況に陥っています。
このまま推移すると従来の手法による財源対策では
平成19 年度には赤字となり、平成21 年度以降には、
民間企業の破産に相当する「財政再建団体」に
転落してしまう危機的状態。


昨年に、私は木更津市のお財布事情を調べていたときのグラフを
H24年度決算も付け加え、作り直した。
a 家計簿にたとえると.png

水越市長は、リーダーシップをとって、職員一丸となって、
行財政改革5カ年プランを作って、危機的状況を打開したのです。

さて、グラフをみると、H14年度〜H17年度に何があったのだろうと
思いますよね。
それも、去年、私、調べています。
借金の累積をみてみると、特にH5年度とH13年度に借金額が多く、翌年以降借金の累積増。
d 借金.png

H13年度の地方債は、57億6900万円。通常の年より多かったわけは?
道路や施設などの用地取得に借金(地方債発行)しました。

土地開発公社経営健全化計画 平成13年度から17年度。
総事業費 85億6564万円
(土地開発公社が先行取得した土地の買戻し、うちH13年度事業費45億3440万円)

それに、H16年度は、三位一体改革で、国から木更津市への収入になるはずの
国庫補助金や地方交付税が大幅に減額したんです。

つまり、H13年度の大きな買い物をした借金の累積と、国からの収入が激減して
職員の人数削減や事業費を縮小したり、
水越市長は、とことん行財政改革をやって、今、やっと盛り返してきました。
それがはじめのグラフです。
この続きのグラフは、どうなるのか。

12月議会補正予算には、
新庁舎建設のための債務負担行為 93億6672万1千円 も、計上されている。
これまた大きすぎる額である。これも審議対象である。

債務負担行為とは、
地方公共団体が建設工事をしたり土地を購入する場合、
数年度にわたる債務を負担する契約を結ぶ等の将来の財政支出を約束する行為
地方公共団体のお財布は、単年度収支が原則だけど、
いわば、ローン返済分を事前に、いつまで、いくらを明確にすることです。

では、もう少し分析して資料を作ってみるので、ブログはここまで。

12/6 誤字修正 地方が痴呆になってしまっていた(^^;)





posted by のんのん at 23:31| 財政